子どもに熱はない。食欲もある。でも学校から「明日から学級閉鎖」の連絡が来た。仕事をどうしよう、と困ったときに確認したいのが「子の看護等休暇」です。
感染症による学級閉鎖なら、子ども本人が感染していなくても、世話をするために取得できます。法律上の対象は小学3年生修了までの子。ただし、休んだ日の給与が出るかどうかは勤務先の規定によります。「休める条件」と「給与の扱い」を分けて確認しましょう。
元気な子の学級閉鎖でも、休暇の対象になる
2025年4月1日から、子の看護等休暇の取得理由に、感染症に伴う学級閉鎖等になった子の世話が加わりました。対象年齢も、小学校入学前から小学3年生修了までに広がっています。
「看護」という名前から、病気の子の付き添いだけを思い浮かべるかもしれません。今は、感染していない子が学級閉鎖で家にいる場合も対象です。病気になってからでないと申請できない、という制度ではありません。
一方、ここでの取得理由は感染症に伴う閉鎖です。台風による休校、学校行事の振替休日、通常の長期休みまで同じ理由で取得できるとは限りません。学校から届いた通知で、閉鎖の理由と期間を確認してください。
取得前に確認する4つのこと

| 確認すること | 法律上の基本 |
|---|---|
| 子どもの年齢 | 小学3年生修了まで |
| 閉鎖の理由 | 感染症に伴う学級閉鎖等で、子の世話が必要 |
| 年度内の残日数 | 対象の子が1人なら5日、2人以上なら10日まで |
| 勤務条件と給与 | 雇用・労使協定による対象の確認と、給与規定の確認 |
パートでも利用できる?
正社員だけの制度ではありません。パートや有期雇用でも、法律上の要件を満たせば対象になります。ただし、日々雇用される労働者は対象外です。また、週の所定労働日数が2日以下の労働者は、労使協定がある場合に対象から除かれることがあります。「パートだから使えない」と決めず、人事担当者に自分の勤務条件で確認しましょう。
小学4年生以上の子については、この法律上の年齢範囲を超えます。勤務先が対象年齢を広げた独自制度を設けている可能性もあるため、就業規則を確認してください。自営業・業務委託の人が、雇用される労働者向けの休暇をそのまま使える制度でもありません。
5日・10日は、学級閉鎖だけの枠ではない
日数は1年度あたりの上限です。病気やけがの看護、予防接種・健康診断、対象の式典への参列などで取得した分も含めて数えます。学級閉鎖のたびに新しく5日分が増えるわけではありません。
また、子が2人以上の場合の10日は、小学3年生修了までの対象の子が2人以上いる場合の枠です。例えば小2と小5のきょうだいなら、法律上の対象の子は1人となります。年度の区切りは勤務先の定めを確認し、特に定めがなければ4月1日から翌年3月31日です。
休めても、必ず有給とは限らない
子の看護等休暇は年次有給休暇とは別の制度です。給与を支払うかどうかは会社の定めによるため、無給の勤務先もあります。
申請する前に、給与の扱いと、子の看護等休暇・年次有給休暇それぞれの残日数を確認しておくと、その週の働き方を考えやすくなります。無給の場合に年次有給休暇を使いたいなら、その申請手続きも勤務先に相談しましょう。
1日単位だけでなく、1時間単位で取得することも可能です。家族と交代できる時間があるなら、必要な時間だけ使えるか確認できます。勤務途中に抜けて戻る「中抜け」の扱いや、時間単位取得の対象となる業務については、勤務先の制度を確認してください。
急な連絡なら、まず勤務先へ状況を伝える
学級閉鎖は前日の夕方などに決まることもあります。厚生労働省は、緊急の場合には口頭で申し出て、書面を後から提出する方法も可能と案内しています。社内の申請様式や連絡先が決まっている場合は、その手順を確認しましょう。
連絡文は、閉鎖の理由・期間と、必要な休暇を具体的に伝える形にします。例えば、次のような文面です。日付や取得日数は実際の状況に置き換えてください。
子どもの学校から、感染症による学級閉鎖の連絡がありました。閉鎖期間は〇月〇日〜〇月〇日です。小学〇年生の子の世話が必要なため、〇月〇日に子の看護等休暇を取得したいです。申請方法と必要な書類、休暇中の給与の扱いを教えてください。
学校からの通知は、期間が分かる状態で保存しておくと説明しやすくなります。提出が必要かどうかは、会社に確認してください。
学童には行ける?「元気だから大丈夫」と決めない
仕事の調整と並行して、利用中の学童にも閉鎖期間中の扱いを確認します。子ども本人に症状がなくても、所属する学級が閉鎖になった場合は利用を控えるよう求められることがあります。
学童の開所状況と、閉鎖中の学級に在籍する子の受け入れは別の確認です。「学童は開いているから預けられる」と判断せず、学校の通知と学童の利用案内を確認し、分からなければ「本人は無症状ですが、学級閉鎖中も利用できますか」と尋ねてください。
閉鎖期間中の過ごし方も学校の指示に沿って考えましょう。子どもが発症した場合は、学級閉鎖の終了日だけで登校再開を判断できません。インフルエンザにかかったときの日数は、小学生のインフルエンザは何日休む?登校できる日の数え方で整理しています。
今のうちに、申請先と残日数を確認しておく
学級閉鎖の連絡が来たら、まず学校の通知で理由と期間を確認。そのうえで、勤務先に子の看護等休暇の残日数・給与の扱い・申請方法を、学童に受け入れの扱いを確認します。
社内の案内が昔の「未就学児まで」のままで判断に迷う場合は、人事担当者へ2025年4月の改正内容を確認してください。制度の対象かどうかについて解決しない場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)へ相談できます。
参考にした公的情報
- 厚生労働省|子の看護等休暇
- 厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」|子の看護等休暇
- 厚生労働省|育児・介護休業法のあらまし(時間単位取得の扱い)
- 栃木市|学童保育 利用のご案内(学級閉鎖中の利用制限の例)
公的情報の確認日:2026年10月11日。本文は法律上の基本を整理したもので、勤務先の独自制度や学童の利用条件はそれぞれの案内で確認してください。


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